メモとして。

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日本の政治の歴史
保守の歴史
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◆心構え
人が信じて疑わない事、疑う点とすら気づかない事まで疑え
自分が追求を止めたとき、無実の人間がその身の疑いを晴らす契機を失うことになる

◆アプローチ
事実を集める
動機を考える
関係性を類推する
仮説を立てる
仮説の反証を用意する
ピースとピースの間を見つける



「研究」なので、前の記事を復習して話を進める。

別件 どうでもいいけれど逮捕に使える物
 → 公選法違反
本件 捜査側が本腰を入れて上げたいヤマ
 → 第2の山田洋行事件疑惑

○別件逮捕の判断

①本件と別件との罪質の相違(どちらが重いか)

480万円の公選法違反(事後買収)は軽微な罪ではないが、そのうち400万円程については事後買収にあたるか係争中である。
他方、第2の山田洋行事件ともなれば日本の政官業の癒着再来という一大事件であり、本件がより重い。

②本件と別件の関連性
別件は一選挙の運動員への報酬を問うもの、本件は政官業一体の防衛利権を問うもので全くの別物である。

③別件についての身柄拘束の必要性の程度
政治資金横領や公選法違反の疑惑は一年前に週刊誌等で騒がれており、逃走や証拠隠滅の猶予があった事から、今更の身柄拘束の必要性は低かったと言える。

④本件についての取調べ状況
2016年3月の強制捜査、4月の逮捕の時期に本件捜査が行われたと考えられる(4月に防衛システム研究所のホームページ閉鎖)。
7月1日付で防衛省2名の左遷人事である事から、このときまでに本件取調は一定の成果を上げた事が伺える。

なお『第2の山田洋行の取調』に関連する防衛省他の動きは以下である。

・平成29年4月
2017年米国通商代表(USTR)外国貿易障壁報告書
(防衛装備品の調達に関して,多くの契約が外国企業に開かれていない旨言及した上
で,)
しかし,2016 年 6 月,国防省と防衛省は,日米の産業がそれぞれの国の防衛調達に
参加する機会を公平かつ衡平にすることを目的とした,相互の防衛調達に関する覚書に署
名した。
米国はこの分野での進展を引き続き監視していく。

・平成28年7月1日
イスラエル等とも提携先を模索していた装備調達部長ほか1名を、防衛フィクサーとの交友があるとして左遷。

・平成28年6月4日
防衛相会談において中谷防衛大臣とカーター米国防長官との間で、日米の相互の防衛調達に係る覚書に署名。

・平成28年3~4月
公選法違反容疑で強制捜査、逮捕。
同時期に別件捜索の疑い。

・平成27年4月27日
日米防衛協力のための指針
Ⅶ.日米共同の取組日米両政府は、二国間協力の実効性を更に向上させるため、安全保障及び防衛協力の基盤として、次の分野を発展させ及び強化する。
A.防衛装備・技術協力
3 効率的な取得、相互運用性及び防衛装備・技術協力を強化するため、互恵的な防衛調達を促進する。

⑤別件についての捜査の進行状況
別件(公選法違反容疑)については5月初旬に起訴に至っている。

⑥本件についての物的証拠の収集程度
ゲンダイ記事には第2の山田洋行事件と書かれているが、押収されたのは軍事フィクサーと防衛省2名の関係を示す資料までである。
政官業の利権、癒着を示す物的証拠は無かったと見受けられる。

以上①~⑥の事実からすれば、公選法違反容疑での逮捕は、第2の山田洋行について取り調べる目的であるといえ、違法な別件逮捕といえるだろう。

◆別件捜索の疑い
https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/188219

“装備庁のエース”まで 防衛省エリート幹部2人左遷の内幕
2016.08.21

防衛省内で2人のエリート幹部の“左遷人事”が話題となっている。

同省は7月1日付で、鈴木敦夫防衛政策局次長を大臣官房審議官兼同局次長に、
堀地徹防衛装備庁装備政策部長を南関東防衛局長とした。

(中略)

というのも、東京地検が公選法違反容疑で起訴された元航空幕僚長の田母神俊雄被告の関係先を家宅捜索した際、
堀地さんと秋山氏の親密な関係を物語る写真や書類が見つかったといいます。
地検の報告を受けた防衛省内は大騒ぎになりました

→ 公選法容疑で強制捜査の令状をとっておいて、防衛人脈の資料を押収している事から『別件捜索』がうかがえる。

◆別件逮捕と令状主義潜脱
eregion.web.fc2.com/criminalp/04.html

別件 どうでもいいけれど逮捕に使える物
本件 捜査側が本腰を入れて上げたいヤマ

○別件基準説
別件としては逮捕要件を満たしているので逮捕は妥当、あとの本件は余罪取調の流れとしての良し悪し

○本件基準説
本件取調を目的とする別件逮捕は、例え逮捕要件を満たしていたとしても違法
①令状主義潜脱
別件逮捕の捜査側の本心は本件にある、ならば令状裁判官はこれを審議できておらず憲法33条を潜脱。
②身柄拘束期間の潜脱
別件、本件と続けての拘束は法定期間の潜脱。
③目的外逮捕(取調のため)
逮捕は逃亡か証拠隠滅防止の場合に限る。

○判断基準
捜査機関が本件について取り調べる目的があったか否かを、いくつかの客観的状況から総合判断していくべきである。
具体的には、
①本件と別件との罪質の相違(どちらが重いか)
②本件と別件の関連性
③別件についての身柄拘束の必要性の程度
④本件についての取調べ状況
⑤別件についての捜査の進行状況
⑥本件についての物的証拠の収集程度
等から判断すべきである(昭和59年4月19日大阪高裁判決参照)。

○違法な場合の効果
公判段階に至って別件逮捕を争う方法としては、身柄拘束時にとられた自白調書を、違法収集証拠として排除することがあげられる。
なぜなら、違法な身柄拘束だったのであるから、その違法の下で行われた取調べも違法であり、その取調べによって作成された自白調書も違法だからである。

→ 今回は、別件が公選法違反、本件が防衛省関係の捜索(記事では第2の山田洋行事件と表現)にあたるが、本件基準説に則れば公選法違反での取調調書は違法収集証拠として無効となる。

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